日本の皮膚保護クリームの現状
●日本で皮膚保護クリームが使われ出したのは1980年代で、その用途は主に工業分野での油作業や強酸・強アルカリなどを使う作業から手を守り、作業後の汚れ・臭いを落とし易くするためでした。
当時の製品は輸入品かそれを真似た国産品であり、粘度が高いクリーム状で、ベタつきが強いものが多く、手荒れ防止効果はあっても使用感の悪さから、工業分野以外では殆ど普及していませんでした。
●その後、90年代に入りアメリカからムース状の製品でいくつかが輸入されて、日本のブランドで販売され出しました。ただ、こちらもクリーム自体の匂いが強いものが多いことから、医療や美容の分野ではリピート商品にはなりにくく、よほど手荒れがひどい方々に限定されて今でも使われているようです。
しかし、一般家庭にこれらの皮膚保護クリームが徐々に浸透していく兆しは、見えて来ていました。
●そして2000年に入り、これまでの皮膚保護クリームとは多少異なる特色を持った製品が、国内メーカーから数多く現れました。
チューブ入りのもの、乳液・ローション状のもの、UVカット成分を配合したもの、保湿性を高めたもの、高級感を装ったものなど、幾多の新製品が “現れては消え” を繰り返して現在に至っています。
●それでも、ハンドクリーム類の製品の種類と比べたら、その数は極めて少なく、産業用でも家庭用も“市民権”を得るまでには至ってはいないことも事実です。
個人的な考えですが、それには主に次の理由が挙げられます。
1.使用感の面で難点がある(匂う・ベタつく)
2.輸入品が多く、輸入コストが上乗せされて高くなる
3.保護作用が弱い
この3つは、日本の皮膚保護クリームの最大公約数的な問題点でもあります。
●しかし、皮膚保護クリーム自体は、作業後に水分と脂分を補うハンドクリームと異なり、手荒れ防止効果は確かにあり、刺激物から皮膚を守る効果(しかも、塩酸の付着にも一時的に耐えられるほどの!)と、汚れ・臭いを皮膚に浸透させにくくする効果などを持っており、産業界から家庭も含めてのその用途は広く、有用性は高いのですが、現状では “知る人ぞ知る” のレベルで留まっている商品群ではあります。
もしもそれらの問題点を克服した製品があるとしたら、きっと普及は急テンポで進むこととなるでしょう。
【ご参考】日本の皮膚保護クリームの各商品を短時間で検索できて、一覧できるサイトをご紹介します。
ここでの皮膚保護クリームは、個人用商品がほとんどであり、ハンドクリームと変わらない特性の低価格品も含まれています。
また、業務用商品が抜けているので、売行きランクの上位にあることで、必ずしも全国的に普及しているとは限りません。
プロテクトX2のように業務用品は除かれていますが、全体的に眺めてみると、参考にはなります。
